小学校キャリア教育「今ある職業の中にやりたい仕事がないなら作ってもいい」

先日、キャリア教育の講師として
小学校にお招きいただき、
6年生の子たちに
「仕事」についてのお話をしてきました。

 

今回はいろんな職業の大人が一同に集まり
それぞれ自分の仕事について説明
&質問するスタイルで、

看護師
アナウンサー
弁護士
システムエンジニア
教師
区議会議員
絵日記学講師
編集者‥‥
と錚々たる職業のみなさま。

『絵日記学講師 』だけ
明らかに浮いていました。笑

ゲスト講師の職業一覧を見た子たちも、
困惑したんじゃないかなと思います。

 

とはいえ、私の仕事内容を話しても
参考にならないだろうと思い、
ちょっと違う角度から話すことに。

「どんな話をしたのか知りたい」
というリクエストをいただいたので、
当日のお話をまとめてみました。

(今回はいつものような
心の解説記事ではないので、
ご興味ある方だけお付き合いください)


「はーい、ではよろしくお願いします。

今日はキャリア教育の授業ということで
仕事のお話をする時間らしいんだけど、

みんなは将来なりたい仕事って
もう見つかってる?」

 

うーん‥‥

 

「ちなみに私は、
小6の時も中学も高校も
大人になるまでずーーーっと
なりたい仕事がありませんでした

とりあえずこれでいいやと
いろんなところで働いてみたけど、
やっぱり面白くなかったんだよね。

 

でね、今日って
いろんな職業の大人の人が来てるけど
職業の一覧表を見た時、

絵日記の講師ってなんぞや??

って思わなかった?」

 

うん

 

「一番謎だったんじゃないかな。笑

そりゃそうだよね、
だってそんな仕事なかったのに、
私が自分で作った仕事だからです。

 

つまりね、
先生や警察官や運転手、
研究者やマンガ家やパン屋さん‥‥
とか世の中いろんな職業があるけど、

もし今ある職業の中に
自分のやりたいのがなかったなら、
『自分で新しく作る』
って選択肢もあるんだよ!

というのが、
今日みんなに伝えたいことの一つです。

 

だからね、
将来なりたい仕事が
今まだ見つかってなくても、
全っ然ダメじゃないからね。

私みたいに、
大人になってから見つける人だって
いるんだから。」


「ところでみんなは勉強って好き?」

 

(これはほぼ全員NO)

 

「ちなみに
私は勉強めちゃくちゃ嫌いでした!

発達障害があったんだけど、
特に記憶がすごいダメで
勉強についていけなかったんだよね。

授業中もノートにラクガキばっかしてて、

『ちゃんと勉強しないと、
将来いい仕事に就けなくて
立派な大人になれないぞ!』

ってよく怒られてました。笑

 

しかも記憶できないのって
勉強だけじゃなくて、
大事な思い出もどんどん忘れていくの。

それがすごく嫌で、
今日あったことを書いて
そこにいつもの癖でラクガキをしたのが、
【できごと + 絵  】で
絵日記だったんだよね。

これが書いたらめちゃくちゃ楽しくて、
うわーーー何これ、超面白いっ!!
って心がキラキラ反応したのが
わかりました。

 

ただ、楽しいけど

『絵日記を書いて将来何の役に立つの?
そんな時間あったらもっと
他の勉強や意味があることしたら?』

と人に言われると言い返せなかった。

その一方で、
なぜかわかんないけど好き!
ってキラキラ感じる

自分のこの気持ちは本当だ
っていう確信だけはありました。」


「そんなわけで、
大人になっても
ずっと絵日記は好きで書き続けてたけど、
『やりたい仕事』というのは
やっぱり見つからなかったんだ。

 

そんな時、
絵日記は好きだけど仕事にはならない
ってずっと思ってきたけど、
もし仮に絵日記が仕事になったら?
って思ったら、

え?なにそれ最高じゃん!!

って心がまた一瞬キラってした。

 

でも、
絵日記なんて仕事ないしな‥‥

‥‥いや、無いけど、
作ったら“ある”になるよな?

 

というわけで、
『絵日記を仕事にするにはどうしたら?』
と先にゴールから考えてみたの。

そのために必要なことを調べたり、
どうしたらお客さんが
絵日記にお金を払ってくれるだろう?
っていっぱい考えた。

 

そして私の場合は、
「心理学」っていう心の勉強が
絵日記でやってきたことに似てる
とわかったんだけど、

そういう時にする勉強ってね、
勉強嫌いの私でも
ものっっっすごい楽しかったんだ

 

え?勉強が??

 

「だって知れば知るほど
『絵日記を仕事にする』って目標に
どんどん近づくってことだもん、
そりゃ最高だよね!

今まで自分の興味ない科目や
誰かにやれと言われてやる勉強って
つまんなかったけど、
自分が知りたい!
と思ってることを
知れるのって、
すんごい面白いよ〜


「でもこれって、仕事もそうなんだよね。

勉強も仕事も、
誰かに無理やりやらされてやることって
やっぱりつまらないし、
我慢すればできたとしても
限界がきて潰れたりやめちゃったりする。

 

大人になると、
自分の気持ちを我慢することが
今よりもっと増えるからなおさらね。

でね、自分の気持ちがわからなくなると
何にもワクワクしなくなって、
本当にやりたい仕事も
どう生きたいかもわからなくなるんだ。

そうすると、
目が死んだ大人になっていく。

 

‥‥!

 

だからね、
みんながこれから中学生になっても
大人になっても、
自分の気持ちは絶対大事にしてね

その『自分の気持ち』こそが、
なんか好き!
なんか気になる!
なんか面白い!
というやりたいことに出会えた時
ちゃんとキラっと反応するための
大事なセンサーになるんだ。

これが伝えたいことの二つ目。

自分のセンサーで惹かれたことで
仕事をするとね、
働いている間も楽しさを感じられるから
大人でも目が死なないし、
むしろますますキラーン☆ってした目の
カッコいい大人にもなれるんだよね。

そしてそのなり方を、
大人の人に向けて教えているのが
私の仕事、『絵日記学』なんだよ。」


「子どものころ
勉強嫌いでラクガキばっかしてて
やりたい仕事もなかった人が、
世の中の仕事にはなかった
絵日記を仕事にして今楽しく働いてる。

そう思うと、
自分の好きなことはあるけど
そういう仕事が世の中にないなら、
自分で作ってもいいよね。

 

だからね、
一見、役に立たなそうだったり
周りから変なのって笑われたり
仕事にならなそうでも、
自分の『なんか好き!』を貫いたら
それが自分の本当にやりたい仕事だった
なんてことだってあるからね。」

‥‥というお話をしてきました。

 

最後に、私の当時の絵日記を見せると
今日話したことが全部
絵日記に残っているので、

 

全部本当の話なんだ‥‥

 

と真剣な眼差しで読んでくれていました。

おそらく私は
規範になるような正しい大人
ではなかったかもしれませんが、

「こんな大人やこんな仕事もあるのかー」

と、未来の選択の幅が
ちょっと広がったら嬉しいです。

 

駒本小学校のみなさま、
ありがとうございました!

 

 

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