風邪で仕事を休んだら罪悪感でよけい具合が悪くなった話
急に暑かったり寒かったりと
毎日気温の変化が激しい季節の変わり目、
体調を崩しやすい時期ですね。
私も以前風邪をひいて
仕事を休んだ時のことを思い出しました。
当時、職場に休みの連絡を入れて
安心して1日ぐっすり寝る‥‥はずが、
なんだか黒くモヤモヤした気持ちになり、
かえって眠れませんでした。
後日、体調は良くなったのですが、
あのモヤモヤが気になったので
風邪の日の日記を遡って書き、
自分の気持ちを掘り下げてみました。
▼その時の日記
というわけで今回は、
私が病欠した日のことを
日記で内省したら発覚した心の癖と
そのプロセスをご紹介しようと思います。
日記を書く、と言っても
ただ「風邪をひいて休んだ」だけでは
普通の日記になってしまいます。
そのできごとに対して、
自分の中から浮かんだことが大切です。
病気の渦中はそれどころじゃありませんが、
後日改めて日記で振り返ると
自分の考えや気持ちが色々見えてきます。
私があの時感じた重苦しいモヤモヤを
言語化して出てきたのは、
仕事を休めた安堵感より
休んでしまった罪悪感でした。
「まだしんどいけど、
もう熱も下がって起き上がれはするし、
仕事に行くべきだったのかな‥‥」
もしかして自分のしているこれは
ズル休みなんじゃないかと気になって
悶々としていたんだとわかりました。
「あぁーーー、だからかぁ」
すごく当たり前の話をしているようですが、
「自分の感覚」と「言葉」が一致すると
ストンと腑に落ちて心が軽くなる効果
があります。
‥‥ここで終わっても
内面の言語化ができただけ
多少の気付きやスッキリ感はありますが、
内省の本当のすごさはこの先です。
さらに自分を掘り下げるためには、
『大人心』と『子供心』に分けて
それぞれに喋らせてみます。
▼大人心・子供心についてはこちら |
日記に「罪悪感」の元になっている
子供心を書いてみると、
「だってすごい重症じゃないと
休んじゃダメなんでしょ?」
という想いが出てきました。
あぁ、
だから後ろめたい感じがしたんだ
と罪悪感の理由がわかりました。
さらに大人心も
「社会人なのに甘すぎじゃないか?
みんなは大変でも休まないのに‥‥」
と厳しく批判していました。
そのため、
「この程度で休めないから
頑張ってなんとか乗り切ろう」
と無理をし、
長引いたり悪化して寝込んで休日が消える
をいつも繰り返していました。
日記を書いて
大人心と子供心の本音が出てきたら、
次は日記を客観的に読み返していきます。
自分じゃない人になって、
ツッコミを入れる感じですね。
私の場合、
「社会のルールだから、
重症じゃないのに休んじゃいけない!」
と思っていましたが、
そもそも社会のルールに
そんなこと書いてないですよね。
それに
「私、こんなに辛いのに
仕事に来てるんです‥‥」
という空気って
言わなくても漏れ出ているもので、
周りも変に気をつかいます。
無理に出社して辛そうにされたり
それで悪化された方が、
むしろよっぽど迷惑ですよね。笑
つまり、実際は
頑張って自己犠牲までしたわりに
みんなからそれほど歓迎されず、
別に誰も求めてないのに
自分から我慢して苦しんでいる状態。
客観的に見てみたら、
こんな残念な事実が見えてきました。
うわぁ、一人でやってたー!
しかもあの犠牲や我慢、
無駄だったーーー!!
社会のルールだからしかたない。
つらい、けど頑張らなきゃ‥‥
と思っていたら、
「社会のルール」じゃなくて
ただの「自分のルール」でした。笑
いわゆる「思い込み」や「バイアス」
といわれるものです。
これが無意識の心の癖となって、
日常でも自分の思考や行動を縛ります。
大人の自分が信じていたことは
常識的で社会性のある正論のようで、
実際は正論でもなんでもない
ただの自論でした。
こんなの
本当の大人のすることじゃありません。
視野が狭く偏った極端な考え方は、
むしろ子供心の特性です。
つまり、
私が大人の考えだと思っていたものは、
大人じゃなくて
大人ぶった子供の考えだったんです。
自分の浅さを晒すのはお恥ずかしいですが、
社会に出てずっと、
大人のフリをするのに必死でした。
「‥‥でも、たしかによく考えたら
『自己管理』も大事な大人のスキルだよな」
ショックを受けながらも
自分の思い込みに気付いたことで、
大人心に本来の理性や思考力が
戻ってきました。
それに休んだ結果、
症状が軽いうちに早く治って
仕事復帰も早かったんです。
ちゃんと休んで早く復帰して、
休ませてくれた会社に感謝して
またバリバリ元気に働く。
休むなんて甘い!とムチ打ちながら
私こんなに辛いんですアピール
してる人よりずっと大人ですよね。笑
この風で病欠したできごとは、
「ズル休みした」
から
「重症にならないためにちゃんと休む
という適切な判断ができた」
へと変わりました。
また、自己犠牲をしなかったことで
ちゃんと自分を大事にしてあげられたんだ
と思ったら、少し自信になりました。
できる・できないの
『能力の自信』ではなく、
自分を大切に感じ信頼する
『心の自信』です。
今まで自分を犠牲にするたびに、
「しかたない‥‥」と思いつつも
本当は心のどこかで傷ついて
ずっと擦り減っていたんだな
とわかりました。
心の自信が育ったことで、
自分を厳しく批判してしまう大人心の
心の癖も穏やかになりました。
自分に自信がないから
もっと頑張らせようとしていたようです。
そんな自虐や自責ばかりしていたら、
そりゃ心の自信なんて
いつまでも育ちませんよね。
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当時の風邪は、
私の中の大人心が少し成長した
大事なできごとでした。
「やれやれ大変な目にあった〜」
で終わってしまったり、
日記を書いたとしても
「◯月◯日 風邪で休んだ」
とできごとを書くだけだったなら、
心はそこまで変化しなかったでしょう。
せっかく日記を書いてるのに、
そこで終わりじゃもったいないですよね。
その日記を読み解くことで、
自分の大人心や自信を
自分で育てることができるんですから。
自分の日記には、
どんな有名ベストセラーの本よりも
ずっとリアルな『自分のヒント』が
書かれていて、
あなたの心を成長させてくれます。
しかもその成長のお題は、
自分のごく普通の日常の中に
たくさん隠れているんですから!
(私なんてこの時、
ただ風邪をひいただけですからね。笑)
絵日記学の生徒さんが
卒業後も日記を書き続けているのは、
講座だけでなく自分の日常からも
学べるようになるからです。
その積み重ねが、
『本当の大人の心』を作っていくんですね。
そりゃあみんなイキイキして
自分を持った素敵な大人になるわけです。
みなさんも、
体調には気を付けてお過ごしくださいね!
日記を読み解いて
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