「思考タイプ」の大人が、自分と向き合うには

大人の絵日記講座に参加する方は、「思考タイプ」「感覚タイプ」で分けると、圧倒的に感覚タイプの方が多いです。
その理由の一つは、思考タイプの人には自分の気持ちと向き合うことがなかなかのハードルだから。

「自分の気持ちと向き合って、何の意味があるの?別に自分と向き合わなくても、今のままでそれなりに成功してるし満足してますけど」

それが心から思っていることなら、「わぁ、いいですねぇ!」で終わるのですが、頭と心にズレがある場合、それはけっこう深刻な問題になってきます。

思考タイプの人や、何をやってもそこそこできちゃう器用な人って、なんだか頭が良さそうでできる大人って感じで、そのスタイリッシュさに感覚タイプの人から憧れられたり一目置かれる一方で、自分が本当に心から欲しいものに手を伸ばすのが怖い、臆病な自分が隠れていたりします。

だって、それに手を伸ばしてダメだった時の傷つく自分なんて、とてもじゃないけど耐えられそうにないから。

だから傷つかない為に、よく調べて、確証を取って、戦略を立てて、予防線を張りめぐらせ、その鍛え上げられたスキルが思考力だったりするわけです。
「本当に欲しいもの」よりも、その近くにあって確実に手に入ると勝算のある「そこそこのもの」を確実に手に入れていく。

なのでいつも90点は取れるけど、「本当に欲しいもの」はずっと手に入らないというループにハマりやすくもあります。

 

しかも思考さんは頭がいいので、自分が「そこそこのもの」を選んだことがいかに英断だったかを、見事な説得力で論破できちゃうんです。

「なるほど、確かにその通りだねー」
その見事な説明は、周りの人を納得させます。

それどころか、自分さえも、その自分の見事な説明に納得させられてしまいます。

「これでよかったんだ、うん。」
と頭では納得しながら、片隅にどこかモヤっとしたものがチラつくけど、気のせいにする。

けど、そのモヤは、
仕事をしていても、
家でリラックスしていても、
美味しいご飯を食べていても、
友達と楽しく過ごしていても、
ずっとチラついて視界から消えない。

もちろん見えていて自分だって気持ちよくはないから、
得意の思考で問題解決しようとしたり
何かに没頭してみたり
ストレス解消にいそしんだり
自分にご褒美をあげてみる

けど、やっぱり“それ”は、視界の端っこにチラついていて、

しかも、こっちを見ている・・・。

 

そして残念なことに、これは幽霊とか非科学の類の怖い話でなく、現実でリアルに起こっている、根拠のある実話です。

その、チラついているものの正体それが何かというと、幽霊でもなんでもなくて、あなたの「心」です。
大人の自分に置いていかれた、本当の気持ち

本当はわかっているけど必死で見ないようにしているものは、自然に消滅してくれることなどなく、あなたがきちんと見るまでこの先もずっとチラつきます。

そこそこの及第点で傷つかないようにしている限り、自分が本当に心から欲しいものは、まだ手に入れていない。
だから、本当の気持ちは満たされていない。

けど、自分が本当に望んだそれが手に入らなかったら、今度こそ立ち直れなくなりそうだから。
さすがにその時には自分の得意の思考力を使っても、言い訳できそうにないから。

そうならないように、
今日も周りを説得して、
自分を説得して、
これでよかったと思うようにして毎日をやり過ごして生きている。

一生は日々の積み重ねたものだから、今の毎日の延長は『大失敗もしないけど、心から切に願ったものも手に入らない人生』というタイトルのラベルが自分の人生アルバムに貼られるということ。

 

ただここで1つ断っておくと、そんな生き方がダメというわけではないです。
自分の人生は、どう生きても自由ですから。誰にも否定する権利はありません。
でも、「自分は本当にこの生き方がしたくて、わざわざ命を使っているのか?」
という問いにこそ、自分の答えを出して欲しいと思います。

「別に多くは望まないから」「これくらいがささやかで幸せなんだ」
それは、そう思いたい思考の言葉なのか、心からそう思う本心の言葉なのかで、同じセリフでも180度意味が変わってきます。

思考さんは言葉も大事にしますが、形のある言葉だけにとらわれると、形のない自分の心を見落とします。

 

自分が本当は何を心の底から望んでいるのか。
それがわからないと、人はそこをいつまでも目指せないんです。

そこそこのものを望んでも、
頭はそれで騙せて納得させられても、
自分の本当の心は全然満足していないんです。

だって、本当はそれじゃないってわかっているから。

そうわかってしまうのが怖くて、
認めるのが怖くて、
今日もたくさん正当化する意味づけをしてやり過ごす。。

 

大人になって、もう随分長いこと思考ばかりに偏ってしまった人へ。

なんで大人になって今さらわざわざ自分と向き合う必要があるのか?

自分と向き合わないと、自分の本当の心が見えないからです。
自分の心が見えないと、自分が本当は何を望んでいたか、どこを目指して歩いているのかが、ずっとわからないまま一日一日をただ漠然と消化して生きるからです。

 

 

「そ、そうか、よし、じゃあ自分と向き合って、自分の本心を見つめればいいんだ!」

・・・と思った矢先に思考さんがフリーズして立ち尽くしてしまうのは、人生の中であまりにも長いこと思考して生きてきてしまったことで、いざ自分の本心と向き合おうとしても、あまりにも何も見えなくて聞こえないことに気付き、愕然とする為です。

ここで焦ってやみくもに誰かに答えを求めないこと。
それは講座に参加する生徒さんに対しても教えません。

じゃあ誰が教えてくれるのか?

あなたが、あなたの心を見つけるんです。
それこそが、あなたの本心が知っている「本当の答え」だから。

と抽象的にふわっと言われても、それで結局今フリーズして困っている問題は解決されないですよね。笑
なので具体的なアドバイスも書いておきます。

まずは日々の自分の「気持ち」を書き記してみてください。
で、その時自分はどう感じたのか。
「考え」でなく、「気持ち」。
感情を言葉にしてみる。

スタイリッシュな思考さんは、効率のよいものや簡潔な正解が好きですが、ここはひとつ、「何が正解か」ではなく、「今自分はどう感じたか」を書こうとすること。

これが自分の本当に望む生き方をする大人の第一歩です。

 

 

4ヶ月ぶりに、大人の絵日記講座、体験講座の募集を開始します。
ご興味ある方はこちらから講座情報のページをご覧ください。

 

 


2017-12-18 | Posted in 大人の絵日記学No Comments » 

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