自分を褒められない人の心の中には、厳しい大人心が住んでいる

できなかったことが初めてできた時、
最後までやりきった時の
「できたーーー!!」
という達成感って嬉しいですよね。

でも喜んだ次の瞬間、

「‥‥いや、でも別にこれく
普通の人には当たり前のことかも」

という思いが急に浮かんで、
スン‥‥と冷めてしまったことって
ありませんか?

 

別にそんなこと誰も言っていないのに、
自分の中で浮かんでしまう
冷静で厳しいツッコミ。

じゃあ誰が言ったのかというと、
あなたの心の中にいる
『大人心』の声なんです。

「大人」なので、
きちんとしていて頭で考えるのが得意。

冷静で論理的で、
いつも「正しさ」を大事にしています。

▼大人心・子供心についてはこちら

こころの中のおとなとこども

 

自分に厳しいのは立派なことなんですが、
その厳しい指摘により
達成感や喜びが薄れてしまいます。

その否定の繰り返しが、
慢性的に自信がない状態にも
繋がっていってしまうんです。

というわけで今回は、
頑張っても自分を褒められない人
心の中にいる「大人」の存在について
書いてみようと思います。

とはいえ、
大人になると一生懸命頑張っても
あまり褒められなくなりますよね。

たとえば小さい子が
上手にごあいさつができたり
ご飯を全部食べられたり
一人でできたりしたら、
それだけで
「すごいねー!がんばったねー!
一人でできてえらいねー!」
と褒めてもらいやすいのに。

それが大人になると、
できないと「大人なのに」って言われて、
じゃあできたら褒められるかというと
「大人なんだからそれくらい当たり前」
って言われてしまう。

自分でも「大人はそういうものだから」と
疑問に思わなくなってしまいがちですが、
よく考えたら理不尽ですよね。

なぜか「大人」というだけで、
周りからの要求のハードルが高くなります。

でも、そんな大人の世界の当たり前に
慣れてしまうことで、
自分の頑張りを
自分でも褒めにくくなってきます。

よく自分をわきまえていて
高い目標があってかつ謙虚で、
かつ、ちゃんと成果も出せる人こそ大人。

たしかにそれも一理あります。

 

でも、じゃあ
大人はいつ褒められたらいいんでしょう?

もっと大きな成果や
難しく立派なことで成功したら?

いいえ、この不足感って、
何を達成しても終わりがないんです。

自分を褒められないのは
大人としての当たり前バイアスがあるから
というお話を先ほど書きましたが、
それによって自分の中の『大人心』が
どんどん厳しくなってくるので、
結果、ますます自分のことを
褒められなくなっていきます。

 

たとえもし誰かに褒められたとしても、
それを素直に受け取れなくなります。

「え?私、こんなに褒められたいのに?」

と不思議に思うかもしれませんが、
自分の中に
「厳しく批判する大人心」がいることで、
自分が褒められるのを許せないから
です。

ましてや周りにいる目上の人、
親や上司、先生やパートナーが
滅多に褒めない厳しい人だったりすると、
『大人心』は
さらに彼らの厳しさを
吸収していきます。
(厳しさの吸収は大得意)

厳しい人から認められようと、
もっと頑張らねばと無理をしてしまったり
認めてくれない相手に怒りを感じて、
意地になってしまったり。

すると、
自分のやりたいことのためから
その人に認められるため
という「執着」のような動機に
すり替わってしまいます。

 

これだと、
他人のために生きる人生になってしまい、
自分がどんどんなくなっていきます。

他人が褒めてくれるかどうか以前に、
まずは自分が自分を褒めてあげること
が大事ですよね。

「そうはいっても、
なかなか自分を褒められないから
苦労してるんですけど‥‥」

という人は、
批判的なツッコミをしたくなってしまう
あなたの中の『大人心』に聞いてみることを
おすすめします。

「どうしてそれってダメなことなの?」
「なんで厳しくしたいの?」

と大人の自分に聞いてみる。

『大人心』は
どんなリアクションをするでしょうか?

 

「うぐ‥‥」と黙り込む?
逆に、あれこれ理由を並べて理論武装する?
どちらにしても、一歩前進です!◎

自分の中の自分(今回は大人心)と
対話して掘り下げながら、
自分のことを深く理解していく。

これが
「自分と向き合う」という行為です。

ただ、脳内だけで会話をすると、
整理されず同じ話をぐるぐると
繰り返してしまうことがよくあります。

そんな時こそ、
書き出すことで
格段に頭の中が整理しやすくなるんです。

 

また、書くという行為は、
頭ではなんとなく漠然と思うだけで
わかったつもりでいたことに
気付きやすくなります。

そのため、
ぼんやりと曖昧だった思いの輪郭が
クッキリとしてきます。

「そうか、私こう思ってたのか!」

書き出しながら、
自分なりの褒められない理由
色々出てきたらしめたものです。

あなたはどんな理由が出てくるでしょう?

ここまで自分を褒められない原因として、
「大人なんだから当たり前」という前提と
自分の中の「厳しすぎる大人心」という
2つについて書いてきました。

 

冒頭の
「‥‥いや、でも別にこれくらい
普通の人には当たり前のことかも」
という言葉に戻りましょうか。

たしかに「普通の人」には当たり前のこと
だったとしても、
今までできなかった自分にとって
それができたことが
どれだけすごいことか!!

大人でも子供でも、
それはめちゃくちゃえらいことなんです。

そして、今までできなかった自分の
過去や背景を一番よく知っているのは、
本来あなたのはずなんです。

 

だから、何よりまずは
自分が自分の一番の理解者になること。

そのためにも先ほどの、
自分のことを書き出し自分を理解すること
が大事になってくるんです。

 

本来『大人心』とは、
別に厳しく批判的なことを言うための存在
ではありません。

いつもあなたのことを
よく理解してくれて褒めてくれるような、
理想的な大人になることもできます。

 

だから、「普通の人」という架空の人物
比べるのではなく、

「私にしてはすごいじゃん」

と、今までの自分と比べると
ちょっと褒めやすくなります。

自分からの褒めを素直に受け取れると、
ずっと褒めてもらえず枯れていた心が
満たされ始めます。

誰かに認められようとしなくても、
自信って自分で与えられるんです。

これがいわゆる
自己肯定感』がといわれる状態です。

 

日々の小さなできたことや頑張りを、
あなたの中の『大人心』と一緒に
いっぱい喜び合うと、
安心や自信で心が満たされてきます。

人も自分もたくさん褒めてあげられる大人
って素敵じゃないですか?

そんな大人になるために、
まずは自分を理解することから
始めてみましょう。

もしそれでも
あなたの『大人心』が手強かった場合は、
いつでも相談してくださいね。

 

 

自分を理解し褒めてあげられる大人に
なりたい方はこちらから


2023-07-16 | Posted in 心のおはなしNo Comments » 

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